NHKスペシャル 縮小日本の衝撃

25年後

100年近く行われてきた国勢調査で日本の人口がマイナス94万7千人減少している事がわかった。 北海道の団地がもぬけの殻になっている。 陸路では通えなくなった土地もある。 島根県では大正時代よりも人口が少なくなっていった。 大正9年に行われた国勢調査で5千6百万だったがそれから産めよ増やせよと人口が爆発的に増えていったが、この先数十年は急激に減少に転じる。

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豊島区の場合

二十八万の人口を有している。対策チームの分析に寄ると、出生率より死ぬ数の方が多かったが、それよりも区外からの転入者が増えていた。 さらに転入者を調べると、二十代の平均年収が二百五十万程度、もともと区内に住んでいる同年代より、40万円も低い。 転入者の年齢層も増えてきた。 30以降になると結婚を期に地方に戻る事が多かった。 最近では地方で就職したものも、仕事をなくし東京に転入してくる人が増えている。

オリンピックの為に警備の仕事がいつも人手不足になっている。 6畳ひとまに二段ベットを2つ置いて社員寮としている部屋。腰掛けのつもりで地方から出てきたが、条件の良い仕事が見つからず、思いがけず長期になってしまっている。

単身者の税収

結婚せずに年を取った単身者が豊島区に残り続けても、税収は減少する。社会保障費も減少

  • 2020年 東京オリンピック
  • 人口減少へ
  • 2028年 税収減少
  • 2035年 社会保障費50億円増(財源不足)
  • 2060年 財源不足100億円超

北海道夕張市の場合

人口に合わせ行政サービスを縮小することにした。 空き部屋の増えた土地で、どれだけインフラを維持していくのかの選択。

  • 公園、図書館→廃止
  • 医療機関→縮小

住民の意見は聞いていられない。10年前の財政破綻をきっかけに350億円の借金を返すためにサービスカットを断行している。 陣頭指揮を取るのは鈴木直道市長(35) 東京都職員をやめて5年前に就任した。 給与明細を観ると15万8,000円。市長では全国最低の給与だ。

清陵団地(市営)

最盛期1200世帯→260世帯にまで減少。 1世帯でも住んでいれば、巨大施設を維持せざる負えなく、そのため維持費がかかる。その額、年間17億円。

制作空家

新たな入居が出来ないし、同じ施設で移動ができない。施設内に誰もいなくなって、その段階で施設を取り壊す。

巡回バスを住人に

島根県雲南市、7年前に運営していたバスが採算が取れず廃業。地元の人たちが本来の仕事とは別に、持ち回りでバスを走らせることになった。

住民組織

12年前に合併し翌年財政非常事態宣言(2005年)職員の数を二割減らす。良くなる見込みがなく、サービスを縮小。市内を30に分割し、底に住む住民をメンバーにする。国からの活動資金を分配して、住民がサービスを担うことになった。 1400人が暮らす鍋山地区。水道検針をする60代の老人たち。福祉サービスも兼ねる 60代が若い労働力となっている。 しかしこの活動も不安が残る。住民組織も相次いで亡くなっている。この先、組織構成員が減ると、集落が維持できなくなってきている。 住民組織が成り立ち10年余り。組織から、もはや組織維持は困難との悲鳴が上がっている。しかし行政も、その先の判断も住民組織に委ねる構えをとっている。 大学教授がいう、鍋山地区人口に見合った範囲で生活を縮小していくという提案には、反対意見が上がっている。反対が続くと、もう維持は絶望的になる。 調査によると荒れ地の中に家が建っていることが浮かび上がってきた。荒れ地が増えれば、見回りも出来ず、災害にも弱くなり、村が消滅していくこととなる。

夕張市の新たな試み

地元の高校に進学したいと答えた中学生は33.6%。 行政サービスが縮小していくのを見てと、夕張を離れたいとする生徒が多くを占めた。 40年前に建てられた保育園は老朽化が進み、耐震基準も満たしていない。修繕する費用もない。サービスを充実する税収がそもそもないのだ。 ふるさと納税の寄付金で、夕張高校を支援し、資格取得等の補助金にすることにした。